日韓 草の根交流・第三回顕彰式典(2011年12月13日)

「一般財団法人 高円宮記念日韓交流基金」の
日韓の青少年・草の根交流を顕彰する
第三回顕彰式典が昨年12月13日に、
韓国文化院で行われました。





 開会の言葉            高円宮妃殿下のお言葉                 来賓祝辞                来賓祝辞
        
      渡邉 泰造 理事長      名誉総裁 高円宮妃殿下      申 珏秀・駐日韓国大使   安藤裕康(国際交流基金理事長)  


◇◇受賞事業◇◇
日本一大楠どんと秋まつり実行委員会「日本一大楠どんと秋まつり」

代表者:実行委員長  田中 久嗣

<活動内容>
地元のシンボルである日本一の大楠に因んで開催される秋祭りに韓国の学生を招待して、楽器演奏やホームステイで交流を図る。
日本からも韓国に小学生等を「ふれあい旅」として派遣している。

<推薦者の評価>
地元住民が一体となった活動で、それぞれの文化を市民レベルで理解し、地域に根を下ろした地道な活動が定着している。
ボランティアに支えられた草の根交流の典型である。

<受賞者のひと言>
和太鼓の公演から始まった、地域手づくりの交流です。日韓交流の輪が広がるよう、末永く続けてまいりたいと思います。





慶南青年カレッジ実行委員会「日韓学生相互理解交流事業―アジア・カレッジ」


代表者:
実行委員長  中野 智昭

<活動内容>
山口県を韓国の慶尚南道の姉妹縁組を契機に、両地域の大学生が相互に訪問し、体験学習・討論会・伝統文化体験・平和体験等の
フィールドワーク・清掃等の環境活動など、多彩な活動を行っている。

<推薦者の評価>
学生を中心とする参加者が企画から運営までを手掛ける自主的・主体的な活動であり、その取り組みは非常に充実している。
事前準備に充分な時間をかけて練り上げたプログラムである。

<受賞者のひと言>
今回の受賞を妻が一番喜んでいると思います。日韓の学生が今後は会社や地域の中で頑張ってくれると信じています。




熊本中央高等学校「姉妹校ホームステイ団交換交流事業」

代表者:校長  工藤 勇参

<活動内容>
熊本県と韓国忠清南道の姉妹関係を背景とした、熊本中央高校と論山女子商業高校とのホームステイを中心とした交流活動で、
修学旅行も論山市を訪問して交流会を開催し、文化祭に参加する。

<推薦者の評価>
20年以上に亘り姉妹校との交流活動を継続し、ホームステイ等により生活・習慣・文化に触れて相互理解を高めている。
様々な趣向の交流会によって家庭的な交流関係を築き上げている。

<受賞者のひと言>
45年勤務してきましたが、国際コースを設置し、韓国語を第2外国語として取り上げてきました。今まで2000人以上の生徒が韓国の論山女子商業高校を訪れています。




嚴圭白氏「日韓両国学校間相互交流事業」

代表者:嚴 圭白 (個人)

<活動内容>
祖父が設立した学校法人・養正義塾を中心に、細田学園・天理高校・昴学園高校他と教育・文化・スポーツ全般に亘る交流を長期に亘って積極的に推進している。多彩な交流で異文化への接触機会を提供。

<推薦者の評価>
個人として校長として、長期に亘り日本各地の高校との交流を継続展開し、活動範囲を発展・拡大してきた。日韓の青少年交流の草分けとして多くの人材を育成し、相互理解を増進。

<受賞者のひと言>
「正しき人間教育」を目指して祖父の代からやってきました。受賞の喜びを養正高校との相互訪問に応じてくださった日本のすべての高校と共に分かち合いたいと思います。







八幡獅子太鼓保存会「日韓伝統文化交流事業」

代表者:会長  杉本 孝司

<活動内容>
徳島県三好市の八幡獅子太鼓保存会と韓国慶尚南道の伝統民族保存会との交流で、相互に訪問してそれぞれの伝統文化を披露する。
幼児から大人まで含めた交流を山間部の限界集落で展開している。

<推薦者の評価>
完全な民間交流で、伝統文化の継承を目指して密接な交流を継続している。人口が減少する中で、幼児から大人まで参加する地域密着型の活動で、厳しい環境を乗り越えてやっている。

<受賞者のひと言>
四国の山奥にあるわずか38世帯、85人の限界集落ではありますが、会員が一丸となって活性化に努めてまいりたいと思います。







◆ 高円宮妃殿下のおことば ◆

 

◆「継続が友情を育む」◆

 3月に東日本大震災が発生し、被災地では言葉に言い尽くせない苦難を味わった方々が多くおられます。いち早くご支援下さった韓国の方々には、心より感謝申し上げます。そういった絆をより強いものにしていく役割を大切にしていきたいと思います。

 日韓はそれぞれ固有の文化と歴史を持っています。お互いの立場を尊重し、相互に訪問して、直接人や生活に触れ合うことが大切であり、言葉や習慣の違いを超えてお互いを理解しようという気持ちがあれば、心は自然に通い合うと思います。今回受賞された事業は世代を超えて長く続けてこられたものです。継続が友情を育み、信頼が固い絆となって結ばれていくのを見るのは、何よりの喜びです。

 地道な草の根活動によって日本と韓国の方々の出会いが広がり、友好の輪が次第に大きくなっていくことを心より願って、私のお祝いの言葉とさせていただきます。











◇◇ 選考委員メッセージ ◇◇

◆小田島 雄志 東京大学 名誉教授
 

10年、20年以上の草の根的な活動が広がっていると感じた。今回、奨励賞を増やしたが、もっと応援したい。








◆川淵 三郎 日本サッカー協会名誉会長
 

嚴さんは、30年以上の長期に亘り日韓親善のため自然体で努力されてきた。









◆陳 昌鉉 バイオリン製作者
 

若者たちが大人になったとき、日韓の絆が強くなると感じた。









◆張本 勲 元プロ野球選手・野球解説者
 
この基金は、交流を応援する本当にいい制度なので賛同している。