今日ここに高円宮賞を受賞された4組の方に心よりお祝い申しあげます。
国際交流について考えるとき、形だけの交流は事が起きると容易に途切れてしまいます。一方、深い信頼で結ばれた友好の絆は、そう簡単に壊れるものではありません。今回推薦のあった交流事業が長く続いているのは、関係者の信頼関係のたまものと思います。
4件の交流事業は、いずれも民間交流ならではの純粋で爽やかな草の根活動です。皆様にお会いする度に国籍や利害を超えて一つの目的のために尽くしてくださる温かいお気持ちをうかがい知る事が出来ます。
真の国際交流とは、国や組織単位ではなく、その国や組織を形成する一人一人が、一歩ずつ進めていくもので、国としての立場がたとえどの様なものであっても、人と人としては、強い信頼の絆で結ばれることが最も重要だと考えます。
相互理解には、普段からの弛まない交流が必要です。それぞれの身近な関わりが、やがては大きな渦となって周りを巻き込み、美しい友情の輪として開花するものと信じています。日本と韓国とは隣国として昔から文化や価値観を共有する大切なパートナーです。一時の不振や誤解の殻から早く抜け出して新たなる信頼と尊敬の関係を構築したいものです。
時代を担う若者たちが時間と空間を共有し、良い思い出をたくさん作ってほしいと思っております。新たに築き上げる友好関係こそが、両国の未来です。来年は日韓国交正常化50周年です。それに向けて力を合わせて参りたいと思います。